『自然の一部である心や体は
一瞬一瞬変化している。
心のスクリーンに映し出される思考や感情は、
自分の表面的な姿でしかない。
それは、自分自身のすべてではなく、
まして、過去から未来に渡って永遠に持続するものではない』
―クリパルヨガ資料より
ひとりひとりを尊重することを
すごく大切にしているクリパルヨガ。
11月に開催された
クリパルヨガ教師向けの3日間の研修会で
またすごく大きな気づきをもらいました。
きっとこれはヨガだけでなく
どんな人にも役に立つことだと感じたので
シェアしたいと思います。
***
わたしは小さなヨガ教室を主宰していますが
ヨガのレッスンを終えたあとに
生徒さんからいろんな感想をいただきます。
「気持ちよかったです」
「楽しかったです」
「すっきりしました」
というような感想をもらうときは
良かったなあと嬉しい気持ちになるものですが
「呼吸に意識を向けるのが難しかったです」
「なかなか集中できなかったです」
「カラダが思うように動きませんでした」
「初めてなので緊張しました」
というような感想をいただいたとき
あなたがもしヨガ講師だったら
なんと答えるでしょうか?
わたしはそんなとき
「はじめは難しいかもしれないですが
続けていけばだんだん慣れていきますよ」
と生徒さんに伝えることが多かったのですが
今回の研修会の中で
そんなときどう答えるかという話になり
トシさん(わたしの先生)の言った言葉が
ガーーーンと響いたのでした。
”僕はそれをあまり言わないかもしれません。
それだと今の生徒の状態を
否定することになるから” と。
わたしが生徒さんに言っていた
「続けていけばだんだん慣れていきますよ」という言葉の裏には
ーヨガをして満足してもらいたい
ーその感想を聞いて私自身も安心したい
というようなわたしのエゴが働いていて
満足していないように見える生徒さんに対して
無意識に相手を変えようとしていたんだということに
気づいたんです。
「わたしって体が硬いなあって思いました」
「呼吸がうまくできませんでした」
「緊張していました」
「ポーズがうまくできませんでした」
生徒さんがそういう風に感じたことに対して
ただただそのまんま
「そうだったんですね」と
共感し肯定してあげる。
クリパルヨガのベースには
このひとりひとりを全肯定するという
エッセンスが流れているんだなあって
改めて感動したのでした。
<ヨガスペースひだまりでのシェアリングの様子>
クリパルヨガでは
自分の体験したことを話し、聞いてもらう、
”シェアリング”ということをよく行いますが、
そのベースにもやはり、全肯定があります。
※ シェアリングとは
体験をわかちあうことで、お互いを心から受け入れ
理解し合うコミュニケーションの方法のこと
このとき聞き手になる人は
ただ相手の話を聞くのではなく
全身で話を聴く「傾聴」を心がけます。
シェアリングのときの
意識的な聴き方での注意事項はこちらです。
◎問題解決を早急に要求するアドバイスはしない
例)「腰が痛いのなら、すぐに治療したほうがいいですよ」
◎独断的なアドバイスはしない
例)「あなたは短期ですね。もっと自分に優しくしなくてはダメですよ」
◎相手の感情を否定するアドバイスはしない
例)「そんなに落ち込まなくてもいいですよ」
◎本人にはどうにもできないことを理由にしたコメントは控える
例)「あなたは若いからわからないでしょうけど・・・」
「でもあなたには、主人や子供もいるんでしょう・・・」
◎必要以上の慰めは避ける。
上記の注意事項のようなこと
聞くときについやってしまうことがあります。
でもアドバイスが欲しいわけんじゃない
ただ共感してもらいたいものなんですよね。
研修会以降
相手を全肯定するということを
意識するようにしています。
相手を変えようとするのではなく
ただ相手の感じていることを肯定する。
そうしたら不思議!!
私自身もとてもリラックスしていられるようになったし、
気持ち的にすごく穏やかに楽になりました。
そしてそのことは、
自分をまるごと肯定することにもつながっていくんだと思います。
すごく良いです、全肯定☆
クリパルヨガがやっぱり大好き。
そんなことを実感した3日間でもありました。
生徒さんだけでなく、
友達とはなすとき、
子供と接するとき、
家族に接するとき、
そのことをいつも意識していきたいと思います。